パニック障害

 

  • パニック障害とは
    • パニック障害とは、突然場所と時間を選ばずにパニック発作をともなって起きる、「死ぬのではないか」という恐怖状態です。特定の原因や体に悪いところがないにもかかわらず、このような状態に陥ってしまう病気です。100人に1人はパニック発作にかかったことがあるとも言われており、決して珍しい病気ではありません。
  • パニック発作とは
    • 強い不安、恐怖、不快を感じ、動悸、発汗、しびれ、息苦しさ、胸痛、吐き気、めまいなどの症状が突然出現し、通常は30分以内に消えます。広場恐怖を伴うことが多いです。
  • パニック障害の原因
    • 不安は交感神経の亢進を伴なった過剰な自律神経反応に関係するといわれており、ノルアドレナリン量の亢進やセロトニンの減少が不安を惹起します。扁桃体—視床下部・脳幹—海馬・前頭前野からなる恐怖ネットワークを想定し、そのいずれかの部位の障害によってパニック障害が生じるという考えが提唱されており、中枢神経のバランスが乱れやすいという体質的なものがあると考えられています。過労やストレスも強く関係するようです。アルコールやニコチン、カフェインもとりすぎると不安を惹起しやすくなるといわれています。
  • パニック障害の治療
    • 薬による治療と認知行動療法という、考え方やものの見かた(認知のゆがみ)を変えるための方法を用いて治療を行っていきます。抗不安薬という不安を抑える薬と、SSRIという心のバランスを整える薬をセットにして症状を抑えます。また、ストレスを感じる状況から逃げ出さないことも治療では重要になります。パニック発作がまた起こってしまうのではないかという不安がしっかりと無くなるまで薬を続ける事が大切です。パニック障害の症状は良くなったり悪くなったりを繰り返しながら快方に向かいますので、それに一喜一憂しないようにしてください。